インバウンド対策における多言語対応|その方法やメリット

2019.06.24

インバウンド対策における多言語対応の重要性

私たち日本人が外国を訪れるときがそうであるように、外国人が日本を訪れる際に感じる大きな不安は、現地で言葉が通じるかどうかという点です。このため、近年急増しているインバウンド対策として多言語対応は非常に優先度が高いといえます。

そこでまず整備しなければならないのは、ネイティブスピーカーだけでなく第二言語として使用したり、外国語として学ばれることの多い英語への対応です。英語に対応できる環境が整えば、インバウンド対策として有効なコミュニケーションツールとなります。

しかしながら、直近のインバウンドの動向を注視すると、英語への対応だけでは十分とはいえなくなってきています。

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インバウンドの増加が続くのはアジア圏

日本政府観光局(JNTO)発表によると、2017年上期の訪日外国人数は、中国が406万人でもっとも多く、次いで韓国が403万人、台湾の273万人、香港の131万人と続いています。これは実に訪日外国人の約7割が東アジア4か国で占められているという結果です。

このため、多国間で広く用いられている英語に対応することはインバウンド対策としてもちろん有効ですが、増加傾向にあるアジア圏を中心にさらなる多言語化に対応していくことも非常に重要だということがわかります。

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インバウンド対策で対応すべき言語

インバウンドが増加傾向にある東アジアの中でも英語以外にまず対応したいのは中国語です。中国語圏は世界最大の人口を有し、母語話者人口だけでみた場合、その数は英語を上回ります。また、中国語は中国本土やシンガポールを中心に用いられる「中国語簡体字」と、香港、台湾、マカオなどを中心に用いられる「中国語繁体字」が存在するため、インバウンド対策でターゲットとなるのはどちらの言語なのかをきちんと見極めなければなりません。

次に、中国に迫る観光客数を誇る韓国の需要を見据え、韓国語への対応も必要です。韓国語に関しては、用いられるハングル文字が表音文字といい、一つひとつの文字は意味を持たないため、他の言語よりもやや難易度が低く比較的対応しやすいといえるかもしれません。

このほか、親日国としても知られるタイは、日本への観光客数の増加率も高く、今後の需要が見込まれています。特にタイでは日常会話レベルでも英語が使える割合が低いため、タイ語への対応は重要となってくるでしょう。

このように、英語以外にもインバウンド対策として必要となる言語は少なくありませんが、多言語対応は同時に複数の場合、コストや労力が大きくなるため、まずは最低限のコミュニケーションを実現し、徐々に充実させいていくのが得策です。

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インバウンド対策としての多言語化の方法

インバウンド対策において多言語対応が重要であるとはいえ、英語の習得も十分とはいえない日本において、容易に実現できるとは限りません。

そこで、完璧とはいえないまでも、できるだけ早く、可能な範囲で多言語化への対応に着手することがインバウンド対策においてまず求められることといえます。

 

多言語表記を充実させる

日本国内では交通機関などを中心に地図や案内板などの多言語表記がずいぶん増えてきましたが、飲食店や小売店ではいまだ不十分です。

そこで、売上げの増加を実現するためにも商品の情報やメニューなどの多言語化にはまず対応する必要があります。また、こうした多言語表記であれば、その場で外国人と対面してやり取りするのではなく、事前に準備が可能なので、多言語対応の中でも比較的難易度が低く、着手しやすい部分といえるでしょう。

 

スマートフォンやタブレットの翻訳機能を活用

今すぐに多言語への対応やそのための投資は難しくても、今やもっとも身近であり、日常生活にも欠かせないツールとなっているスマートフォンや、タブレットなどの翻訳機能を活用するのもひとつの方法です。現在スマートフォンの多くは英語をはじめとした100言語ほどに対応可能で、オフラインの状態でも利用できるほか、カメラで撮影した文字の翻訳も可能な機能もあります。これらを活用すれば、多言語化が求められる飲食店や商業施設、駅の乗り換えなど、さまざまシーンでインバウンド対策における多言語対応の助けとなるでしょう。

 

翻訳機を導入する

初期投資は必要となりますが、翻訳機を導入すれば複数の言語に対応しているデバイスも少なくないため、訪日外国人に理解できない言語で不意に質問されても対応することができます。現在こうしたデバイスは、話しかけた内容がディスプレイに表示されボタンを押すことで翻訳されるメガホン型の翻訳機など、インバウンド対策として活用できるさまざまな製品が販売されています。

 

従業員に言語教育を行う

費用も時間もかかりますが、長期的にみてスタッフに言語教育を行うのがインバウンド対策において最も有効な多言語対応といっていいでしょう。また、言語教育を行う場合には特定のスタッフだけでなく、複数のスタッフが訪日外国人に多言語で対応できるようにすることで、訪日外国人への対応力が高くなり、その店舗や施設の評価も向上します。そこで、まずは頻度の高い質問をまとめておき、各種言語で返答できるようにするなどといったことからじはじめるとよいでしょう。

また、あらかじめインバウンド需要を見越して、外国語を話せる外国人を雇用するという方法もあります。ただし、この場合、ビザの種類や規定労働時間などを必ず確認しなければなりません。

 

インバウンド対策としての多言語化のメリット

訪日外国人にとって多言語対応がなされた土地を訪れることは快適なだけでなく、旅行先で現地の人々とコミュニケーションが図れたということは貴重な体験であるに違いありません。

一方で、インバウンド対策としての多言語化はサービスを提供する側へも多くのメリットももたらします。

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業務の効率化

訪日外国人を観光客として受け入れる側にとって、インバウンド対策における多言語化のメリットとしてまず考えられるのが業務の効率化です。

外国語が理解できないスタッフが訪日外国人の応対する場合、内容を理解するまでに時間がかかってしまいますが、外国語が理解できていればスムーズに対応することができます。

また、外国語を理解できていなくても、例えばトイレの場所を多言語で表示しておくといった対策だけで、同じ質問に何度も答える手間を省くことができ、一定の効率化が期待できるでしょう。

 

売上の増加

商品の情報やメニューなどが多言語でわかりやすく表示されていることは、訪日外国人の購買意欲の増加にも繋がります。ところが、多言語対策されていないと、日本語を理解できない外国人にとっては、商品や料理のイメージがしにくく、購買意欲も湧きません。

つまり、インバウンド対策としての多言語対応は売上の増加に直結すると考えてよいでしょう。

 

リピートが期待できる

インバウンド対策としての多言語対応を行っておくことで、訪日外国人に日本への旅行のしやすさも印象づけることができます。日本にプラスイメージを持った外国人は、リピート率が増大し、継続して安定したインバウンド需要が見込めるようになるでしょう。

また、こうした外国人が自国で日本のよさをアピールすることで、新たなインバウンド需要の創出も期待できます。

 

多言語化は優先度の高い言語から

ここまでのように、インバウンド対策において多言語対応は欠かせない要素のひとつです。しかしながら、多言語対応には費用も時間もかかり、一朝一夕には実現しません。

そこで、まずは可能な部分から多言語化をはじめるとともに、最初から闇雲にさまざまな言語に対応しようとするのではなく、中長期的な視点も持ちながら、優先度の高い言語を絞り込んで対策を進めていくことも大切になってきます。

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