自動翻訳に適した日本語の書き方|具体例と文章作成のコツ

2018.10.18

越境ECサイトの開設には翻訳が必要不可欠ですが、「自動翻訳をしてみたら原文の意図とは異なる意味になってしまった!」なんていう経験はありませんか?

自動翻訳の精度が年々向上しているとはいえ、コンピュータが書き手の意図を察することは難しいもの。コンピュータ側に読み違えさせることなく、正確な翻訳結果を出すためには、原文を翻訳しやすい文章にする必要があります。

今回は自動翻訳に適した日本語文章の書き方をご紹介します!

 

 

そもそも自動翻訳とは?

自動翻訳、または機械翻訳とも呼ばれますが、この翻訳手法では人の手を介さず、コンピュータが文章を読み込み別の言語へ翻訳します。その為、短時間かつ低コストで手軽に文章を翻訳することができます。

しかし、自動翻訳はあくまで文章をそのまま変換する為、誤字脱字に気づいたり特殊な言い回しを読み取ることは苦手です。人間と同じように書き手の意思を正確に伝えることは難しいのが現状なのです。

自動翻訳で誤った解釈を少しでも減らす為には、語句を補ったり言い回しを変える等、翻訳しやすい文章を書くことがコツになります。

 

 

日本語と外国語の違いとは?日本語の特徴を知ろう!

出典:https://www.pexels.com/

言語にはそれぞれ特徴がありますが、言語の特徴によっては自動翻訳をしにくい場合があります。

日本語にはどのような特徴があるのでしょうか?

【日本語の特徴】

・一つの文が長い/一つの文章に多くの情報が含まれている

・はっきりといわない曖昧な文章、どちらともとれる言い方が多い

・主語などを省略し文脈から読み解くことが多い

 

先に述べたように、自動翻訳は文章をそのまま読み込みます。その為、長文や一つの文章に多くの情報が含まれると読み解くことが難しく、間違った解釈に繋がりやすくなります。

また、日本語のように主語等が省略されている文章や曖昧な文章は、文脈から意図を読み取ることが苦手な自動翻訳にとって翻訳がしにくい文章といえるでしょう。

 

自動翻訳を行う際は言葉を省略せず、簡潔にきっぱりと意見を述べることが大切になります。また、自動翻訳では行間を読めないことと同じく誤字脱字を訳することができません。文章に誤字脱字がないかしっかりとチェックを行いましょう。

 

日本語とは文章表現が異なる外国語

外国語と日本語では同じ意味合いでも文章表現が異なることがあります。翻訳を行う場合、翻訳したい言語に合わせた表現で文章を書くことも大切になります。

例えば、英語と日本語における文章表現の違いの一つに、話の結論を述べるタイミングがあります。日本語では考えを先に述べた上で結論を最後に持ってくる傾向にありますが、英語では結論を述べた上で、「何故なら~」と続く傾向にあります。

英語に翻訳する場合、日本語を書く際にも結論を先に、その後に理由を記載し英文と近い構成にすることで、自動翻訳時にコンピュータ側が原文の意味を把握しやすくなるでしょう。

 

日本語にない表現には、無生物を主語にすることも挙げられます。

例えば「このシステムによって、作業環境が大幅に改善しました。」という文章は、英語に翻訳すると「This system greatly improved the working environment(このシステムは作業環境を大幅に改善した。)」となります。

日本語的な”このシステムによって”という文章から、”このシステムは”という無生物を主語にした文章に書き換えることで、コンピュータが意味を把握しやすい文章になります。

 

また、無生物を主語にしないことで翻訳した時に原文と意味合いが異なってしまう場合もあります。

例えば「どうして日本に来たの?」という日本語は、直訳すると「Why did you come to Japan?」となります。

一見間違っていないように見えますが、「Why don’t you~?」が「Let’s ~!」と同じ意味合いになるように、この英文では「なんで日本に来たの?来なくていいよ!」という否定的な意味合いに捉えられてしまう可能性があるのです。

「あなたはどうして日本に来たの?(Why did you come to Japan?)」という文章を、「何があなたを日本に来させたの?(What made you come to Japan?)」という無生物を主語に書き換えることで、文章に感情が含まれなくなり正しい意味合いの文章に翻訳することができます。

 

 

自動翻訳しやすい文章を書くポイント

出典:https://unsplash.com/

それでは、具体例と共に翻訳しやすい日本語文にするためのチェックポイントを見ていきましょう。ここでは日本語から英語への翻訳を例に挙げています。

 

◆誤字脱字、省略語がないかチェックしましょう

誤字脱字や省略語はコンピュータ側で行間から読み解くことができず、誤った翻訳に繋がります。誤字脱字と省略語はしっかりとチェックを行いましょう。

<漢字の変換誤り>

× :人事移動があった

⇒[翻訳文] There was personnel movement.(人の動きがあった)

〇:人事異動があった

⇒[翻訳文] There was a personnel change.

 

× :危機一発だった

⇒[翻訳文] It was one crisis.(これは一つの危機だった)

〇:危機一髪だった

⇒[翻訳文] That was a narrow escape.

 

<省略語>

× :リモコン ⇒ 〇:リモートコントローラー

× :エアコン ⇒ 〇:エアーコンディショナー

× :経団連  ⇒ 〇:日本経済団体連合会

※経団連を英語翻訳すると、「Keidanren」となってしまい、意味が通じない文章になります。

 

◆文章は出来るだけ漢字表記にしましょう

英語では単語と単語の間にスペースがあり、一つ一つの単語の区切りが明確です。しかし、日本語には区切りがなく、一つの文章が異なる意味合いを持ってしまうことがあります。例えば次の文章です。

「ここではきものを脱ぎましょう」

この文は区切り方一つで「ここで はきもの を脱ぎましょう」、つまり”履物”を脱いでくださいという意味と、「ここでは きもの を脱ぎましょう」という”着物”を脱いでくださいという二つの異なる意味が生まれてしまいます。

人間であれば文の流れから読み解くことができますが、自動翻訳ではできません。日本語に区切りがない分、できるだけ漢字表記にすることで翻訳時の誤りを減らしましょう。

<漢字表記>

× :ここではきものを脱ぎましょう

〇:ここで履物を脱ぎましょう/ここでは着物を脱ぎましょう

 

◆一つの文章は短くシンプルにしましょう

日本語では、一つの文章に複数の情報を詰め込むことができますが、翻訳時には正確性を下げる原因となってしまいます。文章を簡潔にし、一文章当たりの情報を減らすことで、コンピュータ側の読み違えを防ぎましょう。

文章を短くする方法には、文章を意味の切れ目で細かく区切るやり方と、言い回しをシンプルにする方法があります。文章に合わせて使い分けましょう。

<一つの文章を複数に区切る>

文の切れ目で区切り、必要に応じて接続詞や省略されている主語等を入れましょう。

× :日本語の文章には複数の情報を詰め込むことができるが、翻訳を行う文章としては適さない。

〇:日本語の文章には複数の情報を詰め込むことができる。

しかし、翻訳を行う文章としては適さない。

 

× :先週行ったセミナーの効果を測定したいので、意見を聴かせてください。

〇:先週行ったセミナーの効果を測定したいです。あなたの意見を聴かせてください。

 

<言い回しをシンプルにする>

日本語で文章を書くときに使いがちな「~というかたち」、「~ものである」、「~したいと思う」等の余計な言い回しは避け、シンプルな表現を用いましょう。

また、重複する言い回しにも気を付けましょう。

× :検討した結果、即日開票というかたちになった

〇:検討した結果、即日開票した

 

× :妊娠中は免疫力が低下しているゆえに、風邪を引きやすい状態にあるといえる

〇:妊娠中は免疫力が低下している為、風邪を引きやすい

 

× :ご来店前にお電話で空席状況をご確認の上、来店ください。

〇:ご来店前にお電話で空席状況をご確認ください。/お電話で空席状況を確認してからご来店ください。

 

◆曖昧な表現を使わない

出典:https://pixabay.com/

翻訳を行う際はシンプルで簡潔な文章に加え、曖昧な表現を避けましょう。

日本語でははっきりとした物言いを避け、柔らかい言い回しやどちらともとれる表現が好まれる傾向にあります。しかし、翻訳を行う際はより断定的な表現で具体的に記載することがコツです。

ストレートに表現する外国語に翻訳するには、原文の日本語もはっきりとした表現を使う必要があるのです。主語の省略を避け、具体的な動詞を使うことでより明確な表現を心がけましょう。

<正しい動詞を記載する>

× :僕はオムライスにする

〇:僕はオムライスを食べる

 

× :信号が青になる

〇:信号が青に変わる

 

<省略された主語や目的語等を補う>

× :吾輩は猫である。名前はまだない。

〇:吾輩は猫である。吾輩には名前はまだ無い。

 

× :故障の恐れがある為、屋外で使用しないでください。

〇:故障の恐れがある為、本製品を屋外で使用しないでください。

 

<意味がどちらともとれる文は語順に気を付ける>

修飾語と被修飾語が離れた文章は、誤った解釈が発生する要因となります。

× :美しい猫を飼う少女

⇒”美しい”という修飾語が猫にかかるのか、少女にかかるのかどちらとも取れてしまう。

〇:猫を飼う美しい少女

 

× :母は新発売のケーキとクッキーを買った

〇:母はクッキーと新発売のケーキを買った

 

 

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出典:https://www.pexels.com/

自動翻訳しやすい日本語文章の書き方をご紹介しましたがいかがでしょうか?

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