海外発送の流れとは?|国際郵便のサービスや事前準備

2020.02.03

海外発送は国内発送とは流れが異なる

越境ECなどにより海外販売を行う場合には、購入者に向けて商品を海外発送する必要があります。しかしながら海外発送の流れに慣れていないと、荷物の破損や紛失、遅延など、配送中の安全や信頼面に不安を感じてしまうものです。

とはいえ、海外発送は流れをきちんと理解すれば、不安を解消できるだけでなく、トラブルを未然に防ぐこともできます。これはトラブルの多くが、海外発送の流れに慣れていない発送者側に原因があるからです。

もちろん、海外発送では国内における荷物の発送とは流れが異なるために、少なからず戸惑うことが起こることはやむを得ません。

そこで、初めての海外発送では、その流れや方法をあらかじめきちんと確認しておくことが大切です。

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海外発送の際の事前準備

海外発送の流れの中でさまざまなトラブルを未然に防ぐには事前の準備が大切です。準備を滞りなく行っておくことにより、よりスムーズな流れで相手先へ荷物を届けることができるでしょう。

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海外発送が可能な物品かを確認する

海外への商品販売などでは、どのようなものでも発送できるというわけではありません。国を跨いだ物品のやり取りには国や物品ごとに禁制品が定められていて、これらを把握しないで海外発送した場合、返送あるいは税関での没収という事態に陥り、関税法などで処罰される可能性もあります。このため海外発送の際には発送しようとする物品が禁制品に該当しないことを事前に十分確認しておきましょう。

 

配送事業者を選択する

海外発送の流れの中では、万国郵便連合に加盟している各国の公的配送会社による国際郵便を利用するか、あるいは民間配送会社による国際宅配便を利用するかのを選択する必要があります。

このうち国際郵便なら日本では日本郵便、民間配送会社であればヤマト運輸や佐川急便、DHL、FedEx、UPSなどにより海外発送が可能です。

とはいえ、海外発送の流れに慣れていない、あるいは初めてであれば、国際郵便である日本郵便を利用するのがよいでしょう。これは、災害時や有事であっても配送を続ける国際郵便としての公益性や信頼性の高さと、全国で24,000店舗以上の窓口を持つ、利便性の高さがあるからです。

 

日本郵便による海外発送のサービス

国際郵便として荷物の海外発送を取り扱う日本郵便ですが、そのサービスはひとつではありません。またサービスによって特徴や配送の流れは異なるため、海外発送の目的に応じてそれぞれを使い分けるとよいでしょう。

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EMS(国際スピード郵便)

日本郵便が提供している海外発送のサービスでは最速で、発送後2〜4日で現地に送達できます。万国郵便連合に加盟している各国の公的配送会社が提供しているため、特にBtoCの越境ECでは最も多く利用されているサービスです。2万円までの損害賠償制度や追跡サービスなど、付加価値の高いサービスや、一部の国や地域には冷蔵発送が可能な「クールEMS」も提供されています。

ただし、海外発送が可能な国や地域は他のサービスよりも限定されているため、事前の確認が必要です。

 

UGX(ゆうグローバルエクスプレス)

2014年に開始されたサービスで、EMSで取り扱えない範囲を補完するような海外発送の方法です。EMSよりも大きく重い荷物でも送ることができ、本来受取人が負担する関税を元払いすることもできます。また、複数の荷物を1個口として扱える「複数個口扱い」が可能なため、割安な料金で海外発送が可能です。このほか、損害賠償制度は1万円まで対応しています。

 

国際eパケット

2kgまでの小形物品であればEMSより低料金で比較的速く海外発送することができるサービスです。一部の国や地域では追跡も可能ですが、損害賠償制度は6,000円までと、高額な商品を海外発送する場合にはやや不向きといえます。

また送達日数は長くなるものの、さらに低料金で海外発送可能な「国際eパケットライト」もあります。

 

航空便

料金は割高になりますが、EMSが対応していない国や地域にも海外発送が可能で、送達日数も短いサービスです。2kgまで荷物を取り扱う「小形包装物」や、30kgまで可能な「国際小包」も利用できます。

ただしEMSでは無償の損害賠償制度は、航空便では2万円までの補償で別途400円が必要です。

 

エコノミー航空(SAL)便

航空機の空きスペースを利用して配送されるため、EMSや航空便よりも低料金ですが送達日数は6〜13日と長くなる傾向があります。また一部の国や地域への海外発送には対応しておらず、航空便同様、損害賠償制度は2万円までの補償で別途400円が必要です。このため、コスト重視のサービスといえるでしょう。

 

船便

料金面では最も安価なサービスです。ただし、船を利用して配送することから送達日数も1~3カ月と最も長くなります。このため、利用は顧客側に時間的余裕がある場合に限られ、BtoBの大型貨物に利用されるケースが多いサービスです。損害賠償制度は2万円までの補償で別途400円が必要となります。

 

海外発送の流れ

日本郵便でも海外発送の手段としてさまざまなサービスが提供されていますが、ここからは最も利用されているEMSの手順を確認しながら、実際の海外発送の流れをみていきましょう。

 

海外発送の流れ①商品の梱包

海外発送する流れとしてはまず荷物の梱包が必要です。EMSに限らず、基本的には海外発送する物品は段ボールに入れ、緩衝材で固定し、粘着テープで封をします。

ただし、ここで注意しなければならないのが税関などの該当機関による開封検査の可能性です。国際郵便はX線照射による物品の検査の際、以下に説明する税関への申告書類であるインボイスに記載した物品と形状が大きく異なると、通関手続きの流れの中で開封検査を受けることがあります。

通関手続きの流れの中で開封検査される可能性はそれほど高いものではありませんが、実際に検査が行われた場合には開封や再梱包の作業が丁寧に行われないこともあります。このため、検査による開封作業の際に段ボールの破損などが起こることで、その後の配送中の内容物の損傷を避けるためにも、極端に開封しにくい強固な封や、再梱包が難しい凝ったラッピングなどは避けたほうがベターです。

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海外発送の流れ②EMSラベルの記入

梱包が完了した荷物の次の流れはEMSを利用して海外発送する場合、専用の「EMSラベル」を添付することです。EMSラベルには2種類あり、物品を海外発送する場合には物品用のラベルを使用します。

またラベルには次のように必要事項を記入していきます。

 

FROM(依頼主)の記入欄

Name: 氏名を名・姓の順に記入

Adress: 〇番地-〇号・町名・〇丁目・区市町村名・都道府県名の順に記入

Postal code:郵便番号を記入

Telephone number:電話番号を記入

Fax number:FAX番号を記入

 

TO(届け先)の記入欄

Name: 氏名を名・姓の順に記入

Adress: ルームナンバー・住所番号・街路名・都市名・地方名・州名などの順に記入

City:都市名を記入

Postal code:郵便番号を記入

Country:国名をすべて大文字で記入

Telephone number:電話番号を記入

Fax number:FAX番号を記入

 

内容品の記入欄

内容物の詳細な記載:英語かフランス語、あるいは発送先の言語で具体的な品名を記入

HSコード:上6桁を記入

内容品の原産国:原産国を記入

内容品の正味重量:内容物の合計重量を記入

内容品の価格:内容物の合計金額を記入

貨物の種類:該当するものにチェック

内容品の日本円換算合計:日本円の商品合計金額を記入

危険物でないことの確認:内容物に危険物が入っていないことを確認し、「×」を記入

署名:日本語あるいは英語で署名

貨物の箱数:箱数が1個であれば1/1と記入

損害要償額:最低補償金額は2万円、これを超える場合は希望金額を記入(最高損害要償額は200万円、補償枠を2万円増やす毎に50円の追加料金が加算されます)

 

EMSラベルは上記のような流れで記入していきますが、物品用のラベルの記入欄は小さく、内容物がすべて記入しきれないことも少なくありません。この場合、郵便局の窓口で入手できる「税関告知補助用紙」に追加で記入していく流れとなります。

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海外発送の流れ③インボイスの記入

インボイスは物品を海外発送する際に税関への申告や検査などで必要となる書類をいいます。海外発送する相手国によっては不要な場合もありますが、輸入通関をする際に必要となるため正確に記入しなければなりません。

また、国によっては必要となる書類の種類や数が異なることもあるため事前の確認が必要です。

Sender:差出人の氏名と住所、電話番号を記入

Addressee:受取人の氏名と住所、電話番号を記入

Date/Place:作成年月日、作成地を記入

Mail Item No.:EMSラベルの番号を記入

Shipped Per:発送手段(EMSと記入)

Remarks:備考(該当する箇所にチェック)

Description:内容物の具体的な品名、正味重量、数量、単価、品名ごとの総額、合計額を記入(あいまいな表記は避ける)

Currency:通貨を明記

Number of pieces/Gross weight/Country of Origin:内容物の外装の総個数、総重量、原産国名を記入

Signature:差出人の署名

インボイスの記入の流れは以上です。また記入する際の言語は相手国で通用する英語あるいはフランス語となりますが、20万円を超える場合、日本郵便に通関手続を委任するのであれば英語で作成する必要があります。

またインボイスの記入用紙のフォーマットは日本郵便のサイトからダウンロードも可能です。

 

海外発送の流れ④国際郵便の危険物申告書の記入

国際郵便で物品を海外発送する流れの中では、「国際郵便の危険物申告書」も記載しなければなりません。

この国際郵便の危険物申告書は日焼け止めや香水、マニュキアといった日用品の中で航空危険物と認識しにくく、発見・差し止めとなった事例数の多い物品が含まれていないかを発送前に確認するための書類です。

 

国際郵便の危険物申告書で確認が求められる事項

・航空危険物とは何かを理解した
・郵便物の内容品を具体的に把握している
・郵便物の全ての内容品を、ラベルの内容品欄に記載している
・郵便禁制品を差し出した場合、刑事罰の対象となることを承知している
・航空危険物を航空機で輸送した場合、刑事罰の対象となることを承知している

 

以上、国際郵便の危険物申告書では、上記のような項目確認・理解したかをチェックし、日付を記入して署名するといった流れとなります。

 

海外発送の流れ⑤集荷を依頼する

各種書類が整った段階で、海外発送の次の流れは郵便局に荷物を直接持ち込むか集荷を依頼することです。特に重い荷物やかさばる荷物については集荷を依頼した方がよいでしょう。また集荷の依頼は電話か日本郵便の「Web集荷サービスのお申込み」のページからも可能です。

このとき、集荷時間の指定が可能なのは

受付時間が7時までであれば当日の8~13時か13~19時、

受付時間が7~12時であれば当日の13~19時か翌日の8~13時、あるいは13~19時までとなります。

集荷は土・日・祝日でも受け付けていますが、集荷時間は管轄の郵便局によって異なる場合もあるため、事前に問い合わせておくとよいでしょう。

 

海外発送の流れ⑥料金の支払い

EMSの料金の支払いは、郵便局の窓口利用の場合、現金のみとなり、クレジットカードは利用できません。ただし、料金分の切手を貼付けることでも支払い可能で、料金別納も利用できます。

 

海外発送の流れ⑦EMSナンバーを相手先に伝える

発送が完了したら、受取人にEMSラベルの右上に記載されたEMSナンバーを伝えておくとよいでしょう。これにより受取人の側でも荷物の追跡が可能になり、発送や所在の確認ができます。

 

海外発送の流れで注意が必要なその他の事項

海外発送では国や物品ごとに禁制品があり、国際郵便の危険物申告書による確認も行われますが、税関の検査では、物品の種類や量により、関税が課せられる可能性を考慮しておかなければなりません。また関税は、原則として受取人に請求されるため、海外発送の際にはあらかじめアナウンスしておくのがベターです。

 

海外発送は市場を広げビジネスチャンスを拡大する

ここまでのように、海外発送の流れの中では、経験がないとややハードルが高いと感じられる部分もあることは否めません。また、もちろん国内への発送と比較すると手間がかかり、それなりのリスクも孕んでいます。しかしながら、海外発送によって越境ECなどの海外販売が視野に入れば、ビジネスにおける市場は広がりチャンスも飛躍的に拡大します。

そこで海外発送を始める場合には、まずは地域を限定するなどして、徐々に導入し、その流れに慣れていくといった方法も、ひとつの手段といえるでしょう。

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海外発送の手間を省きたいなら

上記のように海外発送は、慣れるまで手間がかかる作業ですし、慣れてからも関税などでのトラブルの可能性があります。

個人はもちろん法人でも海外発送の手間は省きたいでしょう。

そこで、海外発送を行ってくれるサービスを利用するのも一つの手です。

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